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こんにちは カットマンのumechaです
今回の記事は 以下です。
卓球で脇を開けるべき理由を
物理学的に解説
⇩本記事は以下の方におススメです⇩
脇を締めろ
って言われたよ
⇩本記事を読むと以下が わかります⇩
脇を締めるべきでない
理由を物理学的な
観点から解説します。
結論
管理人は卓球は脇を締めずに
開けて打球するものだと思っています。
上記記事ではその理由について
幅広く解説している記事でありますが
今回は技術面に絞って
脇を開けるべき理由を物理学的に解説
しようと思っています。
まず結論から言うと
脇を開けて打つと
打球した際のボールの速度が
増します。
つまり、
脇を開けるだとか締めるという議論自体が
ナンセンスで、
ボールの速度を
増すにはどうしたらいいか?
を突き詰めていけば議論の余地はなく
脇は空きます。
角速度と接線速度
以下の図のように脇を締めて打った場合
上から見た図は以下となります。
この時ボールの打球に影響する
ラケットの接線速度V1(m/sec)
は以下の式で求めることができます。
ラケットの接線速度V1(m/sec)
=回転半径r(m)×回転速度(rad/sec)
回転速度の単位(rad/sec)について
rad=ラジアンは無次元なので本来は(1/sec)
この式よりラケットの接線速度は
ラケットの回転半径にも影響してくることが
わかります。
つまり
- 脇をしめているのか
- 脇を開けているのか
ですね
当然
脇を開けて回転半径を大きくしたほうが
最終的なラケットの接線速度が
速くなる
ということです。
ラケットの接線速度からのボールの速度は?
そして最終的にボールの速度の計算ですが
これにはまず、ラケットの運動エネルギーを求めます。
ラケットの運動エネルギーE(J)
=1/2×ラケットの質量M(Kg)×接線速度V1²(m²/sec²)
ラケットの運動エネルギーはボールに打球されると
エネルギー保存の法則により、
そのままボールの運動エネルギーとなり、
そこから速度が算出可能となります。
実際には上記のような単純な話ではないのですが
上記が完全に成り立つとして計算を進めます。
上記で求めたラケットの運動エネルギーE(J)は
そのままボールの運動エネルギーとなりますので
ラケットの運動エネルギーE(J)
=1/2×ボールの質量M(Kg)×ボールの速度V²(m²/sec²)
となります。
つまり
ボールの速度V2(m/sec)は以下の式となります。
ボール速度V2(m/sec)
=√{2×運動エネルギーE(J)÷ボールの質量M(Kg)}
ここで特筆するべきは
ラケットの質量よりボールの質量ははるかに小さい
ということで、このことはつまり
ラケットの速度<ボールの速度
ということが言えるわけですね。
ラケットの接線速度を大きくすればするほど
(=脇を開けてラケットを早く振る)
ボールの速度はさらに増大する
と言えます。
では実際に計算してみよう
ラケットを振る速度を以下と仮定します。
- ラケットを振りきる角度を130°
- 振り切る速度1秒
と仮定すると
ラケットの角速度は2.4(1/sec)
となります。
次に重量を以下と
- 卓球のラケットの重さを100(g)
- 卓球のボールの重さを3(g)
仮定します。
脇の開け閉めに関する以下を
- 脇を縮めて打った場合の回転半径を0.5(m)
- 脇を開けて打った場合の回転半径を1(m)
と仮定します。
上記の計算に照らし合わせると
- 脇を縮めて打球した場合のボール速度
約2.2(m/sec) - 脇を開けて打球した場合のボール速度
約4.4(m/sec)
ラケットを振りきる速度が同じでも
脇を開けてラケットの回転半径を大きくするだけで
上記の差がでてくるわけですね。
まとめ
卓球における
- フォームであるとか
- 打ち方とか
物理学的なアプローチが少なすぎます。
だれかの根拠のない古の経験値が
伝わって原理主義のように何の検証もなく蔓延している
ものが非常に多いです。
卓球に関わらずスポーツは物理学です。
特に卓球は
スピードドライブにおけるマグヌス効果を利用
など
他のスポーツ以上に
物理学の塊と思っています。
であれば、
だれかの根拠のない経験値ではなく
物理学で語られるべきです。
この脇の開け閉めに関する議論は
最小のパワーで
パワフルな打球をしたいと思ったら
脇を開けて打ちましょう。
上記で完結すると思います。